11月7日の事についての重要なお知らせ
11/3(水)~11/7(日)に開催される
アクトスピア第三回主催公演「花鳥風月」の予約が開始されました!
アクトスピア扱いでの予約はこちらから

こちらのページでは、全キャストの予約URLや作品情報などをご紹介致します
台本の一部も公開致しますので、参考にして頂けたらと思います
※台本公開は一部ネタバレになりますので、興味のある方のみご覧ください
オンライン限定オリジナル画像の販売はこちらから
作品概要




【作品紹介】
両親のいない四姉妹が住む郊外の一軒家が舞台のお話。
長女花織。次女飛鳥。三女風音。四女満月。
四人がそれぞれ悩みや葛藤を抱えながら
時には衝突し、時には支え合う
コロナ禍の今に是非観て欲しい!そんな作品になってます
【日程】
11/3(水)19:00~ Aチーム
11/4(木)14:00~ Aチーム
19:00~ Bチーム
11/5(金)14:00~ Bチーム
19:00~ Aチーム
11/6(土)14:00~ Aチーム
19:00~ Bチーム
11/7(日)14:00~ Bチーム
※受付・開場は開演の30分前です
【会場】
東中野バニラスタジオ(東京都中野区東中野1-14-27MRビルB1)



【チケット種】
S席:4500円(コメント入りチェキ付き)
一般:3500円
キャスト紹介&各予約フォーム
【Aチーム】
◆花織役 大日方奏子さん


大日方奏子扱いの予約フォームはこちら

◆飛鳥役 芥川美織さん


芥川美織扱いの予約フォームはこちら

◆風音役 鈴原ちなさん


鈴原ちな扱いの予約フォームはこちら

◆満月役 翔恋さん


翔恋扱いの予約フォームはこちら

◆Aチーム 演出家 坂本佳乃子さん
(有)ひまりり舎


坂本佳乃子扱いの予約フォームはこちら

【Bチーム】
◆花織役 田崎明日香さん


田崎明日香扱いの予約フォームはこちら

◆飛鳥役 小松蓮さん


小松蓮扱いの予約フォームはこちら

◆風音役 てつ子さん


てつ子扱いの予約フォームはこちら

◆満月役 望月美桜さん


望月美桜扱いの予約フォームはこちら

◆風音役 関田恵李華さん


関田恵李華 扱いの予約フォームはこちら

◆Bチーム 演出家 清原大夢


アクトスピア扱いの予約フォームはこちら

スタッフ情報
主催・制作:アクトスピア
脚本・Bチーム演出:清原大夢
Aチーム演出・当日制作:坂本佳乃子
照明・音響:清原大夢
音楽:yuto
主題歌「風光(かぜひかる)」作詞・作曲・歌:yuto
協力:(有)ひまりり舎
物販情報
今後の情勢の変化やガイドラインの変更によっては、オンラインのみの物販となります。予めご了承ください。
未確定な部分が多い為、名称だけ記載致します。
【会場内での物販】
・キャストブロマイド
・台本初稿
【オンライン上での販売】

・限定一枚のみ販売するキャストソロの画像データ
※10/31(日)19:00~販売予定
・稽古のメイキング動画(チーム毎に販売)
・台本初稿のデータ販売
感染対策のご案内
お客様に安心・安全に観劇して頂く為、徹底した感染対策をして感染リスク軽減に努めます。
ガイドラインに従い、取り組みを決める為、現時点で決まっている物だけを記載致します。
今後も情報を随時追加・変更していきます。
・本公演では差し入れを全面的に禁止致します。
・お客様から頂いた個人情報は、緊急時に保健所等に提示致します。
・観劇中はマスクの着用を徹底してください。
・当日に熱があるなどの体調不良を感じた場合は、観劇をご遠慮ください。
・消毒と検温にご協力ください。
問い合わせ先
アドレス:actspear@gmail.com
件名:花鳥風月に関する問い合わせ
本文:①氏名 ②問い合わせ内容
代表清原が数日中にご返信致します
台本一部公開
開場と同時に、客入れBGMを流す。複数回、キャストの声が吹き込まれた観劇の諸
注意を流す。開演時間と同時に暗転。BGMがフェードアウト。
【0場】
暗転中四人板付き。上手側から花織、飛鳥、風音、満月の順番で並んでいる。
明転(薄暗い明かりか舞台前側だけの明かりにする)
四人が黒系の服(衣装A)を着ている。手を合わせている。
飛鳥「やっぱり、高いお墓にして良かったね」
花織「結構したからね~」
風音「ここにあるお墓の中で、一番かっこいい!」
満月「でも、本当に良かったの?お供え物がこれで」
花織「まあ、ラップしてあるし大丈夫でしょ?夕方になったらまた取りに来るし」
風音「ねえ、お昼どうする?これ見てたらお腹すいた」
飛鳥「ファミレスで良いんじゃない?」
風音「えー、せっかくここまで来たんだからおそばとか食べようよ~」
飛鳥「そば屋なんてあった?」
満月「調べてみる」
満月がスマホを操作する。
飛鳥「お姉はどっちが良い?」
花織「どっちでもいいよ。なるべく近い方で、もう歩き疲れた」
風音「歳だね~かおり姉も」
花織「あんたらもそんなに変わんないでしょ?」
飛鳥「いや、5個も違うから」
風音「私は6個!」
花織「変わんない、変わんない」
満月「お蕎麦屋さんの方が近い」
風音「あす姉おそばでいいよね?」
飛鳥「わかった」
風音「早く行こ!」
花織「待って、最後に」
四人が並ぶ。
花織「お母さん、今月も私達姉妹を守ってくれてありがとう。来月もよろしくお願いします」
四人が手を合わせて目を閉じる。各々目を開ける。
風音「お腹すき過ぎて、お腹痛い」
風音が下手側にはけていく。三人がついて行く。
満月「え?大丈夫?」
飛鳥「大丈夫、食べたら治る」
花織「どれくらいで着く?」
OPの曲を流す。
キャスト下手側で着替え。満月のみ下手奥で着替える。OPの曲がフェードアウト。
【1場】
残りの照明も明転
花織(声)「2年前」※ナレーション
明転してすぐ満月(衣装B部屋着)が洗濯物を持って下手奥から登場。上手側に座り
洗濯物を畳んでいる。下手手前から飛鳥(衣装Bパジャマ)が登場。
飛鳥「おはよー」
満月「もう夕方だよあす姉」
飛鳥「私的には朝なの」
飛鳥が下手奥にはける。ペットボトルの水を持って再び登場。
飛鳥「あれ?今日の家事当番って満月だっけ?」
満月「違う。かのちゃん」
飛鳥「あいつ、またさぼりか」
満月「あす姉も昨日やってなかったよ」
飛鳥「私は畳んだ!一緒にしないで」
満月「お風呂掃除」
飛鳥「・・・あー、うっかり」
満月「朝、お姉ちゃんがぬるぬるしてるって怒ってた」
飛鳥「怖い怖い・・・ところでお姉は?部屋にいなかったけど、お出かけ?」
満月「仕事行った、なんかトラブルが起きたみたい」
飛鳥「ふーん。じゃあ、鬼の居ぬ間に」
飛鳥が下手奥にはけて、プリンを持って戻って来る。
飛鳥「しかし、社会人は大変だね~。こんなご時世でも満員電車に揺られて・・・風音は?」
満月「バイト」
飛鳥「早くない?」
満月「同伴って言ってた」
飛鳥「なるほどね~、また美味しいもの食べてくるわけだ」
満月「お寿司だって」
飛鳥「お寿司!回ってないんだろうな~」
満月「あす姉ご飯いる?食べるならもう作るけど」
飛鳥「う~ん。いらない」
満月「またダイエット?」
飛鳥「いや、食欲無いんだよね~最近」
満月「なんかあったの?」
飛鳥「うーん。特には何も。強いて言うなら職探しのストレス?」
満月「やっぱり大変なの?」
飛鳥「大変だね~。私が希望してる所は、どこも人を雇う余裕ないみたい。大学出てたら違う
んだろうけど」
満月「やっぱり大学は出といた方が良いの?」
飛鳥「そうじゃん?」
満月「・・・本当に行く意味ってあるのかな?」
飛鳥「さあね~、行った事ないからわかんない。まあ、大学卒って武器は手に入るけど」
満月「そうだよね・・・」
花織(声)「ただいま~」
満月「おかえりー」
飛鳥「鬼が帰ってきた」
飛鳥が下手手前にはける。花織(衣装B仕事着)が上手奥から登場。
満月「お姉ちゃんご飯は?」
花織「食べてきたから大丈夫」
満月「わかった」
満月が洗濯物をまとめる。
花織「あれ?今日の当番は風音だったよね?」
満月「バイト行った」
花織「早くない?」
満月「同伴って言ってた」
花織「じゃあ、また美味しいもの食べてくるわけだ」
満月「同じ事言ってる」
花織「飛鳥と?」
満月「うん」
花織「それやだな・・・で、飛鳥は?」
満月「部屋にいる」
花織「もうご飯食べたの?」
満月「食べてない、食欲無いんだって」
花織「そう」
花織が下手奥にはける。満月もついていく。花織が下手奥から出てきて下手手前には
ける。
花織(声)「ちょっと飛鳥!あんた私のプリン食べたでしょ!せっかく帰って来たら食べようと
思って冷やしといたのに」
飛鳥(声)「名前書いてなかったでしょ?」
花織(声)「書いてなくてもわかるでしょ?あんたが買ったわけじゃないんだから」
満月が下手奥から、マグカップを持って登場。こたつの正面に座り、飲み始める。飛
鳥が下手手前から登場して、ソファの上手側に座る。
飛鳥「プリン一つぐらいでガミガミ、ガミガミ」
花織も下手手前から登場。
花織「他人の物を勝手に食べるなって話をしてんの!食べたければ自分で買ってきなさい」
飛鳥「食べられたくなければ名前書いときなよ」
花織「あんたは書いといてもどうせ食べるでしょ?」
飛鳥「食べない、決めつけるのは良くないと思うんだけど」
花織「日頃の行いの問題。どうせ今回だってわかってて食べたんでしょ」
飛鳥「はあ!?そんな事ないし」
花織「満月どうなの?」
満月「鬼の居ぬ間にって言ってた」
飛鳥「ちょっと満月!」
花織「誰が鬼ですって」
飛鳥「怒ってる時の顔が鬼なの、そんな顔してるからいつまでも結婚出来ないんだよ」
花織「今その話は関係ないでしょ!」
飛鳥「プリン一つ食べられたぐらいで怒るような細かい性格も原因なんじゃないの?ほら、関
係ある話になった」
花織「あんただって、そんな反抗的な態度ばっかりとってるから、仕事決まんないんじゃない
の?引きこもりのニートでギャルってどうなの?」
飛鳥「その話こそ関係ないでしょ?」
花織「バイトぐらいしなさいよ、貯金だってもうそんなに残ってないでしょ?」
飛鳥「まだ、沢山あります」
花織「じゃあ、自分で買って食べなさいよプリンぐらい」
飛鳥「外に出るのが、めんどくさいの!」
満月が立ち上がり、下手奥にはける。
花織「ずっと家にいるんだから、風呂掃除さぼってないでちゃんとやりなさい。てか、毎日や
りなさい」
飛鳥「分担を決めたのは、お姉でしょ?」
花織「決めた時、あんたはニートじゃなかった」
飛鳥「私だってニートになりたくてなったんじゃないもん!」
満月が下手奥から出てくる。
満月「私勉強するから、ほどほどにしてね」
満月が洗濯物を持って下手手前にはけていく。少しの間。
飛鳥「ごめん、明日プリン買ってくる」
花織「私も言い過ぎた」
花織が正面に座る。
花織「あんた、うちの会社入る?最近二人辞めたから人足りないし」
飛鳥「遠慮しとく、パソコン苦手だし」
花織「すぐ覚えられるでしょ?あんた頭良いし」
飛鳥「高卒だけどねー」
花織「・・・ごめんね、大学行かせられなくて」
飛鳥「いいよ別に。行っても意味なかったかもしれないし。それに、中卒のお姉よりは学歴上
だし」
花織「・・・そうね」
飛鳥「まあ、今はお姉の方が凄いけど」
花織「そんな事ないよ、今日だって仕事を家に持ち込んじゃってるし」
花織が鞄からノートパソコンと資料を取り出す。
飛鳥「邪魔しないように部屋に戻ります」
花織「気をつかってくれてありがと」
飛鳥が下手手前に向かう。
花織「ご飯はちゃんと食べなさいよ、体調崩したら大変だから」
飛鳥「わかってる。お姉もちゃんと部屋で寝るんだよ」
花織「わかってる」
飛鳥が下手手前にはける。花織がパソコンを叩き始める。
徐々に暗転
【2場】
徐々に明転
花織が寝ている。
風音(声)「ただいま~、また電気点いてる」
風音(衣装B仕事着)が上手奥から登場する。
風音「やっぱりここで寝てるよ。かおり姉起きて。風邪ひくよ」
花織全く起きない。
風音「爆睡・・・」
風音が下手手前にはけて、毛布を持って帰って来て花織にかける。
風音「まったく・・・」
下手奥にはけながら。
風音「それにしても回転寿司は無いわー。同伴で寿司って言ったら、普通回らないやつでし
ょ・・・やっぱりもう無いかプリン。行く前に食べとけば良かったな~」
風音が下手奥から出てくる。そこに飛鳥が下手手前から登場。
飛鳥「帰ってたんだ」
風音「まだ起きてたの?休みなのにメイクまでして、また彼氏?」
飛鳥「そう、ZOOMしてたの!」
風音「遊び人の彼氏とZOOMかー、いいねーニートは気楽で」
飛鳥「遊び人じゃない!ちゃんと一流企業で働いてるの!」
風音「一流企業で働いてる人がなんでこんな時間まで起きてんの?実はニートなんじゃな
い?」
飛鳥「フレックスタイム制なんです~。それよりあんた今日の家事当番さぼったでしょ?」
風音「しょうがないでしょ?同伴だったんだから」
飛鳥「やってから行きなさいよ」
風音「急に連絡が来たの!お寿司を食べに行かないかって!それにやってくれたのはあす姉じ
ゃなくて満月ちゃんでしょ?」
飛鳥「そういう問題じゃない」
風音「そういうあす姉だって何回もさぼってるでしょ?ニートなのに」
飛鳥「あんたよりは回数少ないから!」
風音「威張っていう事じゃない!引きこもりニート!」
飛鳥「うるさい、キャバ嬢ダンサー!」
花織「うるさい!寝れないでしょ!」
少しの間。
花織「今何時?」
風音「夜中の二時」
花織「もうそんな時間?はあ、びっくりするぐらい終わってない」
飛鳥「ちゃんと部屋で寝なって言ったのに」
花織「しょうがないでしょ?寝ちゃったんだから・・・毛布?」
風音「私がかけたの」
下手手前から満月(衣装Cパジャマ)が登場。
満月「何かあったの?怒鳴り声聞こえたけど」
飛鳥「お姉のせいで満月が起きちゃったじゃん」
花織「最初に騒いでたのはあんた達でしょ?」
風音「あす姉のせい」
飛鳥「最初にふっかけて来たのはあんたでしょ!だいたい、お姉がこんな所で寝てるのが悪い
の」
花織「なんでそうなるの?あ、風音。満月に謝りなさい、当番押し付けたんだから」
風音「あす姉だってさぼってるじゃん!」
飛鳥「私は関係ないでしょ!」
花織「関係ある!二人とも謝りなさい」
風音「・・・」
飛鳥「・・・」
風音「満月ちゃんごめんね。代わりに家事やってくれてありがとう」
飛鳥「ごめん」
満月「別に良いよ、それより明日テストだから静かに寝かせて欲しい」
花織「ごめん、そうだったね。朝ごはん何食べてく?お姉ちゃん作るよ」
満月「大丈夫、明日は私の担当だから。じゃあ、おやすみ」
満月が下手手前にはける。
風音「なんか満月ちゃんだんだんかおり姉に似てきたね」
飛鳥「かわいそう」
花織「良いじゃない。夜中に帰ってきたり、一日の殆どを自分の部屋で過ごしてる人達に似る
よりはマシ」
飛鳥「30にもなってこたつで寝ちゃう人に言われたくない」
花織「何!?・・・やめよ。またうるさくなる」
飛鳥「・・・・」
風音「私も、明日オーディションだから寝る~」
花織「オーディション?」
風音「舞台のオーディション」
飛鳥「舞台?あんた演技なんて出来んの?」
花織「あんた女優になるの?」
風音「違う違う、ダンサー役なの」
花織「あー、なるほど」
風音「それに、振り付けの人が有名ダンサーだから名前と恩を売っとくの」
飛鳥「媚を売るの間違いじゃないの?」
花織「飛鳥!・・頑張って。風音なら絶対受かる」
風音「ありがとう。かおり姉はちゃんと自分の部屋で寝るんだよ。風邪ひくから」
花織「わかった。毛布ありがとね」
風音「どういたしまして~」
風音が下手手前にはける。
花織「あんたもあんまり遅くまで起きてないで寝なさい。電気代もったいないから」
飛鳥「いやいや、お姉もでしょそれは」
花織「・・・はい。気をつけます」
飛鳥「お姉・・・」
花織「ん?」
飛鳥「・・・いや、何でもない」
花織「何よ、気持ち悪い」
飛鳥「何でもないから、おやすみ」
花織「・・・おやすみ」
飛鳥が下手手前にはける。
花織「まだ全然終わってないけど・・・寝ちゃお。明日頑張ればいっか」
花織がテーブルの上を片付けて、毛布を持って、下手手前にはける。
暗転
ブリッジの音楽。
【3場】
明転
満月(衣装B)と風音(衣装C部屋着)がお母さんの写真の方を向いて座ってる。
風音「遅いな~」
満月「そうだね」
風音「いつもの事か」
飛鳥(声)「起きた、起きた、起きたって」
花織(声)「子供じゃないんだから、自分で起きなさいよ」
飛鳥(衣装B)と花織(衣装C部屋着)が下手手前から登場。
満月「おはようあす姉」
飛鳥「おはよー」
風音「もうおはようって時間じゃないんだけど」
飛鳥「何!?」
花織「ほら、座って」
渋々座る飛鳥。花織が写真に一番近い所に座る。全員が手を合わせる。
花織「お母さん、今月も私達姉妹を守ってくれてありがとう。来月もよろしくお願いします」
手を合わせるのをやめて、花織が上手側に座り、下手側に他の三人が座る(スペース
的にきつかったら正面に1人座る)
花織「今月もみんな無事で過ごせて良かったです。はい、今月分」
花織が三人に封筒を渡す。それを受け取る三人。
風音「かおり姉、私もう大丈夫だよ。稼いでるし」
花織「いいから、沢山あって困るもんじゃないでしょ」
風音「いや、でもさ」
飛鳥「くれるって言うんだから貰っときなよ」
風音「そっか、あす姉はニートだから貰っとかないといけないのか」
飛鳥「私も貯金がまだあるから大丈夫なの」
風音「いつかは無くなるでしょ?」
飛鳥「あんたみたいに金遣い荒くないから」
風音「そんなに荒くないし」
花織「ほら、お母さんの月命日まで喧嘩しないの」
風音「お腹すいたー。今日のご飯は誰の担当だっけ??」
花織「風音!」
飛鳥「ご飯の準備してくる!」
風音「急いでねー」
飛鳥「うるさい」
飛鳥が下手奥にはける。
花織「あんたらはもうちょっと仲良く出来ないの?」
風音「出来ない!」
花織「もう」
風音「ご飯出来たらLINEして、台詞覚えてくるから」
風音が下手手前にはける。
花織「同じ家にいるのにLINEって・・・」
満月「・・・お姉ちゃん」
花織「ん?どした?」
満月「私も大丈夫だよ、お金」
花織「あんたこそ受け取りなさい、まだ高校生なんだから」
満月「そんなに使わないし、必要になったらバイトする」
花織「バイトなんてしなくて良いから勉強に集中しなさい」
満月「でも・・・」
花織「この前のテストの結果はいつわかるの?」
満月「来週かな」
花織「そう、そろそろ進路も決めないとね。もうすぐ三者面談でしょ?ちょっとはあんたがど
うするのかを聞いとかないと、話出来ないから」
満月「・・・迷ってる」
花織「まあ、あんたの成績だったらどこの大学でも入れるだろうけど、そろそろ目標決めて勉
強した方が良いんじゃない?模試もかなり良い点数だったんだし、もっと上のレベル
の大学も狙えるでしょ?」
満月「・・・大学って行かないとダメかな?」
花織「え?・・・」
満月「大学に行った方が良いのか最近わからなくて」
花織「行った方が良いに決まってるでしょ?有名大学を卒業すれば就職の時に有利になるんだ
から」
満月「でも、将来やりたい仕事もまだわかんないし、行く意味あるのかなって思って・・・」
花織「大学に入れば、いろいろ選択肢が増えるの。そしたら、やりたい仕事もすぐに見つかる
し・・・あんた、もしかしてお金の事気にしてるんじゃないでしょうね?あんたはそ
んな心配しなくていいの!お姉ちゃんがなんとかするから」
満月「・・・」
花織「とにかく、まずは志望校をいくつかピックアップして、見学に行きたい所あったらなる
べく見に行きなさい!その学校の雰囲気を知るのも大事な事だから、一人で不安なら
お姉ちゃんも有給とってついてくし」
満月「・・・」
飛鳥が下手奥から登場。
飛鳥「ねえ、満月手伝って、私一人じゃ無理」
花織「今、大事な話してるんだけど、背伸びしないで一人で作れるような簡単な物にしなさい
よ」
飛鳥「手抜きだって言われるのは嫌なの!特に無駄に舌の肥えたキャバ嬢がうるさいんだか
ら、自分もそんなに料理上手くないくせに」
花織「満月、手伝ってきてあげて」
満月「・・・わかった」
飛鳥と満月が下手奥にはける。花織が母親の写真に向かって。
花織「お母さん、私間違ってないよね。満月にはなるべく苦労して欲しくないの・・・」
飛鳥が叫び声をあげる。
満月(声)「あす姉何やってんの!?」
飛鳥(声)「フランベがやりたかったの、でもこんなに火出ると思わないじゃん!」
花織「フランベって、まさか私の赤ワイン使ってないでしょうね?料理酒に使うようなやつじ
ゃないんだからね!」
花織が下手奥にはける。
暗転
【4場】
明転
飛鳥が正面、満月が下手側で暗転中に板付き。
飛鳥「最近のテレビってあんま面白くないね~」
満月「あす姉」
飛鳥「ん?」
満月「・・・さっきはありがとう」
飛鳥「別に、一人で作れなかっただけ」
満月「でも、助かった」
飛鳥「・・・やりたい事があるんだったら、早めに言った方が良いよ。じゃないとどんどん言
いづらくなるから」
満月「わかってる。でも・・・」
飛鳥「でも?」
満月「言いにくい・・・」
飛鳥「満月は何になりたいの?」
満月「お姉ちゃんに言わない?」
飛鳥「言わない」
満月「・・・私、料理人になりたい」
飛鳥「へー、でもなんで料理人?」
満月「好きなの。料理してると嫌な事とか全部忘れられるし、みんなが美味しそうに食べてる
の見ると嬉しくなるの」
飛鳥「ふーん。良いじゃん」
満月「・・・怒らないの?」
飛鳥「何で?料理人は怒られるような職業じゃないでしょ?」
満月「いや、そうじゃなくて・・・お父さんと同じだから」
続きは劇場でご覧ください!
終わりに
今回の舞台は2020年7月に中止にした同名舞台を、今のご時世に合わせて台本を書き直した物です。
コロナ禍の今家族に長期間会えない人も多いのではないでしょうか?
今だからこそ、家族の絆をテーマにした上質なストレート四人芝居をお届け致します!
皆様と劇場でお会い出来るのを楽しみにしております!!
コメント